「チンゲン菜」といえば、何を思い浮かべるでしょうか?
中華料理?ラーメン?担々麺?スムージー?シチュー?鍋?
どれも正解かもしれません。
味にクセが無く、煮崩れ・色落ちもしにくく、中華料理だけでなく、色々な料理に合い、
さらに栄養価も高い万能野菜。
これから、そんなチンゲン菜の概要や栄養成分を踏まえた上で、
チンゲン菜の栄養と効果・効能を見ていきたいと思います。
Contents
チンゲン菜ってどんな野菜?
画像出典:JA遠州中央
チンゲン菜は、白菜や小松菜などと同じアブラナ科の植物です。
アブラナ科そのものは地中海沿岸が原産とされていますが、
チンゲン菜はそこから分かれて、中国で広まった野菜と言われています。
農林水産省の統計では、チンゲン菜は「特定野菜」とされており、
一般的な野菜となっています。
その他、以下のような特徴があります。
- ほのかに甘みがある
- 加熱してもシャキシャキしていて煮崩れしにくい
- 和洋中さまざまな料理に幅広く使える
- 抗酸化作用があり、アンチエンジングに効果が期待
- 油と炒めれば、美味しさも栄養吸収もアップ!
チンゲン菜の栄養成分表
次にチンゲン菜の栄養成分表です。
参考までに小松菜やほうれん草との比較を含めてみました。
100gあたりの成分表(黄色マーカーは相対的に秀でているもの)
成分 | チンゲン菜生 | 小松菜 生 | ほうれん草 生 |
エネルギー(Kcal) | 9 | 14 | 20 |
たんぱく質(g) | 0.6 | 1.5 | 2.2 |
炭水化物(g) | 2.0 | 2.4 | 3.1 |
ナトリウム(mg) | 32 | 15 | 16 |
カリウム(mg) | 260 | 500 | 600 |
カルシウム(mg) | 100 | 170 | 49 |
マグネシウム(mg) | 16 | 12 | 69 |
リン(mg) | 27 | 45 | 47 |
鉄(mg) | 1.1 | 2.8 | 2.0 |
亜鉛(mg) | 0.3 | 0.2 | 0.7 |
銅(mg) | 0.07 | 0.06 | 0.11 |
マンガン(mg) | 0.12 | 0.13 | 0.32 |
βカロテン(μg) | 2000 | 3100 | 4200 |
ビタミンE(mg) | 0.7 | 1.0 | 2.3 |
ビタミンK(μg) | 84 | 210 | 270 |
ビタミンB1(mg) | 0.03 | 0.09 | 0.11 |
ビタミンB2(mg) | 0.07 | 0.13 | 0.20 |
ビタミンB6(mg) | 0.08 | 0.12 | 0.14 |
葉酸(μg) | 66 | 110 | 210 |
ビタミンC(mg) | 24 | 39 | 60 |
概要で述べた通り、チンゲン菜は、ビタミン、ミネラルを豊富に含みますが、
総じて、100gあたりに含まれる栄養は、小松菜やほうれん草の方が優秀です。
ただ、ミネラル類は偏りなくバランスよく取るのが良いとされており、
チンゲン菜は特定の栄養素に偏りなくバランスよく取れるのが特徴と言えるかもしれません。
チンゲン菜の栄養の効果・効能
次に、チンゲン菜に含まれる栄養の効果・効能について詳しく見ていきましょう。
まずは各栄養素の簡単な解説です。
栄養素 | 解説 |
ナトリウム | 人体に必要なミネラルの一種で、主に食塩(塩化ナトリウム)の形で摂取されています。カリウムを多く含む野菜や果物を一緒に摂ることで、ナトリウムの排泄を促進することができます。 |
カリウム | 人体に必要なミネラルの一種で、浸透圧の調整などの働きをする。 ナトリウムを排出する作用があるため、塩分の摂り過ぎを調節する上で重要。 |
カルシウム | 体内の各種ミネラルの中で最も多く存在します。そのほとんどがリン酸カルシウムとして骨および歯のエナメル質に含まれます。 |
マグネシウム | 人体に必要なミネラルの一種で、リンやカルシウムとともに骨を形成するほか、体内のさまざまな代謝を助ける機能を持つ。 |
リン | 人体に必要なミネラルの一種で、カルシウムに次いで多く、骨や歯を形成する。体内のさまざまな細胞に存在する。 |
ビタミン | 人体の機能を正常に保つため必要な有機化合物。 体内ではほとんど合成することができないため、食物から摂取する必要がある。その性質から水溶性ビタミンと脂溶性ビタミンに分けることができます。 水溶性ビタミンは血液などの体液に溶け込んでいて、余分なものは尿として排出されます。ビタミンB群(B1、B2、B6、B12、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチン)、ビタミンCが水溶性ビタミンに当たります。 脂溶性ビタミンは文字通り水に溶けない性質があり、主に脂肪組織や肝臓に貯蔵されます。ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンKがこの脂溶性ビタミンに当たります。 ビタミンAは食品中にβ-カロテン(カロテノイドの一種)として多く含まれますが、このβ-カロテンには活性酸素の発生を抑え、取り除く働きがあります。 |
出典:e-ヘルスネット
チンゲン菜には、
(引用ここから)
強い抗酸化作用があり、ガンや生活習慣病の予防に期待できるβ-カロテンが豊富です。葉酸やビタミンCのほか、カルシウム、鉄、カリウムなどのミネラル類も多く含みます。
アクやクセがないので、栄養素の損失が比較的少ないため加熱や電子レンジ加熱向きの葉野菜です。
(引用ここまで)
引用元:JAグループ とれたて大百科
それではいよいよ効果・効能です。
アンチエンジング
チンゲン菜には、抗酸化作用のあるβカロテンやビタミンC、ビタミンEを豊富に含み、
活性酸素の発生を抑えるため、老化や病気の元となる酸化を抑えることができます。
むくみ防止
チンゲン菜に含まれるカリウムは、余分な塩分や水分を体から排出するはたらきがあり、
むくみ防止にきくと言われてます。
同じ理由で血圧をおさえる働きもあります。
カロリー控えめ
チンゲン菜は、成分表でご紹介した通り、
メジャーな葉野菜の中では、生で9Kcalとトップクラスにカロリーが低いです。
そもそも野菜のカロリー自体大したことはありませんが、
わずかなカロリーを気にする方でもたくさん食べられます。
ただし、油炒めは必然的にカロリーは上がります。
ビタミンの吸収率アップ
さらに、チンゲン菜は、脂溶性ビタミンのビタミンE、ビタミンKを含むため、
油と一緒に摂ることで、ビタミンの吸収率がアップすると言われています。
中華料理に代表されるような油炒めはチンゲン菜との相性バツグンです。
最後に、チンゲン菜の選び方・保存方法・調理例です。
チンゲン菜の選び方と保存方法
(引用ここから)
葉脈がはっきりとしていて、葉や茎全体にハリがあるものを選びましょう。
下部が丸みを帯びて肉厚で、ツヤのよいものがよいです。
(引用ここまで)
引用元:JAグループ とれたて大百科
保存については、湿らせたキッチンペーパーなどで包んで袋に入れ、野菜室でなるべく横にしないで立てて冷蔵します。
立てるというのは、生育時の状態となるべく近い形をとるほうが、痛みにくいと言われているためです。
チンゲン菜の調理例
レシピではありませんが、インスタで拾った調理例写真です。
極端な話、和洋中、どんな料理にもあいます。
まずはスムージーです。
炒め物です。
シチューのような煮物のような。
炒め物(2)。
豚バラの煮物。
水餃子スープ
担々麺
見ていただくと分かる通り、栄養が摂れるだけでなく、手軽に彩りも添えられます。
まとめ
ご紹介したようにチンゲン菜は、強い抗酸化作用があるβ-カロテンが豊富です。
葉酸やビタミンCのほか、カルシウム、鉄、カリウムなどのミネラル類も多く含みます。
また、アクや味にクセがないので、お子様にもおすすめ!
また、加熱しても栄養素の損失が比較的少ないです。
栄養素的には、他にさらに優秀な葉野菜はありますが、肉厚でボリューミーで低カロリーなチンゲン菜で、質を量でカバーしましょう。
レシピ豊富なチンゲン菜を、日々の食材に取り入れてみてはいかがでしょうか。
参考サイト
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