キウイやパイナップルがお肉料理の中に使われることがありますが、もともと日本の文化には馴染みの薄い組み合わせですよね。
「酢豚にパイナップルが入っているのは何か意味あるのかな?」
「キウイやパイナップルってお肉を柔らかくするって聞いたことあるけどどうなの?」
「料理に使うイメージがないので、どう使っていいか分からない!」
そんなことを思う方も多いかもしれません。
結論から申しますと、キウイやパイナップルとお肉は素晴らしく相性が良いです!
この組み合わせにはいくつもの理由があったのです。
今回は、その理由と上手な使い方をご紹介していきます。
積極的に取り入れたくなってしまうような情報満載なので、ぜひご参考くださいね。
Contents
キウイとパイナップルはお肉と相性抜群!
キウイとパイナップルがお肉と相性の良い理由は、主にタンパク質分解酵素の力によるものです。
パイナップルには「ブロメライン」、キウイフルーツには「アクチニジン」という、タンパク質分解酵素が含まれており、それがお肉のタンパク質の分解を促します。
「アクチニジン」はグリーンキウイに多く含まれているので、お肉と組み合わせる時にはゴールデンキウイなどではなくグリーンキウイを使いましょう。
タンパク質分解酵素を含む食材は他にもありますが、特に効果の高いのがキウイとパイナップルなのです!
タンパク質分解酵素(プロテアーゼ)を含む代表的な4種の食材、パパイヤ・キウイ・パイナップル・生姜の酵素活性を比較したグラフをご参考ください。
キウイやパイナップルをお肉と組み合わせることは幅広い方におすすめできます。
例えば、胃が疲れている方、食の細いお子様、老化で歯や消化力の弱まった方、効率よく筋肉をつけたい方、美容を意識される方・・・
自分や大切な方への気遣いにぜひ活用していただきたいです。
その理由には次の5つが挙げられます。
- お肉の消化を助ける
- 腸内環境の悪化を抑える
- お肉が食べやすくなる
- お肉の良さを引き出す食味
- クエン酸のサポート
以下に詳しく説明していきますね。
お肉の消化を助ける
摂取したタンパク質の消化を助けてくれるので、それだけ効率よく栄養を吸収できるようになります。
そのため、お肉を食べた後の、胃もたれやお腹の不快感も起こりにくくなります。
腸内環境の悪化を抑える
酵素によってタンパク質の分解が促され吸収効率が上がると、腸に流れ込むタンパク質が減り、腸内細菌の中でも特にタンパク質を好む細菌の毒素の生成が少なくなります。
その結果、腸内環境の悪化を抑えることになるのです。
お肉が食べやすくなる
下処理段階で、酵素を含む食材で漬け込んでおくと、硬いお肉が柔らかくなるだけでなく、タンパク質から分解されてできたアミノ酸が旨味成分として舌に知覚されることになります。
つまり、食べやすく美味しくなるということです!
安いお肉でも美味しく食べることができるのでお財布にも優しいですね。
煮込みなどの時間を短縮することもできるので、光熱費や時間の節約にもなります。
歯や顎の弱い方のお食事にも良いでしょう。
お肉の良さを引き出す食味
キウイとパイナップルがお肉との相性が良い理由は、酵素によるものだけではありません。
甘味が肉の味をまろやかにし、酸味が肉の脂っこさをさわやかな味わいにしてくれます。
酸味と甘味を加えた肉料理は味のバランスが良いですが、キウイとパイナップルを使えばは一石二鳥どころか多くの利点があります。
クエン酸のサポート
キウイやパイナップルにはクエン酸が豊富に含まれています。
レモンなど多くの果物にも含まれていて、前に述べた酸味の素になっているものです。
その成分が胃粘膜を刺激し、胃液の分泌を促して消化を助けます。
お肉の摂取は消化力とのバランスが大切
私たちが口から摂り入れたタンパク質は、タンパク質分解酵素によって分解されます。
タンパク質からペプチドに、 ペプチドからさらにアミノ酸へと分解されることで体内へと吸収することができます。
分解する力には個人差はありますが限界があり、その量を超えて食べ過ぎると胃もたれするだけでなく、タンパク質が消化吸収しきれずに腸に流れ込み、そこで腐敗してしまいます。
腐敗したタンパク質によって、腸内環境が悪化し、おならや便が臭くなったり、便秘や肌荒れ、大腸がんや動脈硬化などの深刻な病気につながる可能性もあります。
私たちの身体はもともと、分解酵素を作り出し、胃腸に分泌する機能を持っており、それによって食物の消化・吸収などを行っているのですが、疲労や老化などでその力は弱くなってしまいます。
お肉のタンパク質は、筋肉などの身体を構成する栄養となるだけでなく、気持ちをアクティブにしてくれますので、タンパク質分解酵素が含まれる食材を上手に摂り入れ、より多くのタンパク質を利用したいものですね。
酵素のサポートを活かすことは、身体へのいたわりでもあるんですよ!
キウイとパイナップルの酵素を活用するときのポイント!
酵素は生命活動を取り持つもので、とても繊細な性質があります。
だからこそ、それを最大限に活かすためには注意して扱うべきポイントがありますので抑えておきましょう。
熱に弱い
アクチニジンとブロメラインは50〜60度くらいで最も酵素の働きが活発になり、60℃以上に加熱すると、タンパク質分解酵素が失活し、ほとんど効果が無くなってしまいます。
高温により失活すると構造が壊れるため、その機能が復活することはありません。
キウイに含まれるアクチニジンの最適温度を示すグラフをご参考ください。
濃縮還元ジュースや缶詰、ゼリーのものは加熱処理されているので、ほとんど効果はありません。
パイナップルは最後に加え、加熱時間をできるだけ短くするようにしましょう。
お肉を食べる前後に、そのまま生で食べるのもオススメです。
食べきれない場合は冷凍保存できます。
電子レンジを使わず、自然解凍すれば酵素が活性を取り戻します。
長く漬け過ぎ注意
キウイやパイナップルの酵素の力は強いので、逆に漬け込みすぎると柔らかくなりすぎて不味くなってしまいます。
塊なら2時間から半日くらいが適当です。
漬けたら置き過ぎずにタイミングよく加熱調理しましょう。
キウイとパイナップルの酵素を活かす!やわらかお肉のレシピ
では、具体的にどんな風にキウイとパイナップルを使ったらいいのでしょうか?
ここでは、上手に素材を活かしたレシピを4つご紹介します。
- 簡単♥️キウイで!ホロホロビーフシチュー
- :*:* L.A カルビ *:*:
- ハワイアンポークソテー
- サルサ・デ・ピーニャ
簡単♥️キウイで!ホロホロビーフシチュー
キウイの酵素の力で圧力鍋要らず!
安い牛肉でもホロホロにほぐれ、優しく旨味の広がるビーフシチューです。
キウイがほんのりフルーティな隠し味にもなっています。
簡単♥️キウイで!ホロホロビーフシチュー by スズケンさんの嫁
:*:* L.A カルビ *:*:
キウイを使うと簡単に本場の焼肉の味になるのをご存知でしたか?
どんなお肉でもお好みのものでどうぞ!
ハワイアンポークソテー
パインを使うと南国料理の雰囲気が高まります。
いつもと違う気分でお肉を楽しみたいときにもおすすめです。
>>ハワイアンポークソテーの作り方をレタスクラブニュースで見てみる
サルサ・デ・ピーニャ
こちらは所変わってメキシコ風ソースのレシピです。
漬け込まなくても、このように生のパイナップルをソースとして添えるだけでも体内でのタンパク質分解をサポートしてくれます。
塩でシンプルにソテーやローストした豚肉との相性抜群です。
まとめ
今回は、キウイとパイナップルがお肉と相性抜群であることをお伝えしてきましたが、いかがでしたでしょうか?
この組み合わせはとても理にかなったものでしたね。
お手軽ですので、いろんな場面で是非活用してみてください。
この知恵を使って、より健やかで豊かな食を楽しんでいただけたら嬉しいです。
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