葉物野菜って残留農薬や大腸菌がついているって聞いたけど、普段の洗い方で落ちてるのかな・・・
もっといい洗い方があるなら知りたい!
このような疑問にお答えします。
まず、ほとんどの葉物野菜には残留農薬が付着しているので、ちゃんと洗って落とさずに食べると体調が悪くなる可能性があります。
加えて、食中毒を引き起こすような大腸菌が付着していることもあるんです。
私は「野菜って水をかければいいかな」なんて思っていました・・・
実際、残留農薬は水溶性なので基本的に水洗いでかなり落ちます。
大腸菌も一緒に落ちるので、食中毒のリスクは大幅に減らすことができます。
簡単な野菜の水洗い方法については以前書いたこちらの記事を参考にしてみてください。
とはいえ、水洗いだけでは心配・・・という方もいらっしゃると思います。
安心して葉物野菜を食べるためには、しっかり洗うことが大切ですよね。
そこで今回は、葉物野菜についている残留農薬や大腸菌などの付着物の特徴と丁寧な洗い方をお伝えします。
Contents
葉物野菜の付着物
葉物野菜には以下のような付着物があります。
- 残留農薬
- 大腸菌などの細菌
- ホコリなどの汚れ
大腸菌だけでなく、他の細菌もついていることがあるんです。
また、野菜が流通する過程でけっこう汚れもついています。
それでは簡単に野菜の付着物について説明します。
残留農薬
店頭に並んでいる野菜やフルーツには、残留農薬がついていますが、特に葉物野菜には残留農薬が多い傾向にあります。
「残留農薬」と聞くと怖い感じがしますよね。
でも農薬は残留基準という国が決めたルールがあります。
仮に野菜やフルーツを洗わずに食べたところで、ただちに健康に影響がでるということは基本的にありません。
ただし、体の弱い方やアレルギーの方、小さいお子さんの場合は食あたりや下痢といった症状があらわれる可能性もあります。
残留農薬といってもほとんどが水溶性なので、水で洗えばかなり落ちるといわれています。
特にグリーンスムージーやサラダのように、生のまま葉物野菜を使うときはしっかり洗いましょう。
大腸菌などの細菌
野菜には様々な細菌が付着しています。
乳酸菌などの善玉菌から、まれに大腸菌やカンピロバクター、サルモネラ菌などがついている場合があるようです。
大腸菌やカンピロバクター、サルモネラ菌は食中毒菌です。
感染すると腹痛や吐き気がおこります。
食中毒菌などのほとんどの細菌は、室温から増殖し始め、人の体温近くで急激に増殖するといわれています。
調理前に洗うことも大切ですが、菌を増殖させないために低温で保存することも重要となります。
ホコリなどの汚れ
野菜があなたの手に届くまでに、ホコリなどの汚れがつきます。
空気中やスーパーのホコリ、商品を選ぶときに人が触ることによってつく汚れなど、さまざまな種類の汚れがあります。
人の手に触れることで、大腸菌などの食中毒菌がつく可能性も考えられます。
ホコリなどの汚れは、それこそ野菜を洗えば簡単に落ちますので、あまり敏感になる必要はありません。
葉物野菜の効果的な洗い方
このような疑問を持ったあなたのために、いくつか洗い方を紹介します。
先ほどもお伝えしたように、ほとんどの農薬は水溶性で、水に溶けやすい性質を持っています。
基本的にしっかり水洗いすることでかなり残留農薬が落ち、大腸菌やホコリも一緒に落ちます。
「でも水洗いだけじゃ不安・・・」という方もいらっしゃると思います。
効果的な洗い方がいくつかあるので、基本の水洗いとあわせて紹介します。
水で洗う【基本】
- 流水で葉と根の部分を30秒程度流す
- 根元の汚れはスポンジや丸めたアルミホイルでこするようにして洗う
- 水をはったボウルに5分ほどつける
- ふり洗いをする
葉物野菜のように重なっている場合、葉を広げて上から水を流すと、中心まで水が入るので切らずに洗うことができます。
重曹で洗う
- ボウルに水1Lに対し重曹を大さじ3~4杯程度入れる
- 30秒〜1分程度つける
- 水で洗い流す
重曹を使う方法は、もともとはアメリカで広く用いられていました。
農薬は酸性のものが多いので、アルカリ性の重曹で中和することで落としやすくなるんですね。
あまり長くつけると野菜の成分がとけてしまうので、さっと洗いましょう。
※必ず食用の重曹を使いましょう。
酢水で洗う
- ボウルにお酢と水を1:2の割合で入れる
- 5分程度つける
- 水で洗い流す
お酢はどこの家庭にもあり、料理に使うものなので安心して洗うことができます。
お酢の殺菌効果でキレイになりますね。
塩水で洗う
- ボウルに水1Lに対し塩を20g程度入れる
- 5分程度つける
- 水で洗い流す
こちらもお酢の場合と同様に、手軽に安心して洗うことができます。
専用洗剤で洗う
- 市販の農薬を落とす洗剤を入れた水につける。
- 各洗剤の説明通りの時間でつける
- 水で洗い流す
残留農薬などの付着物を落とすための専用洗剤があります。
洗剤ときくとイメージはよくないですが、ほとんどが無添加の洗剤です。
その中でもホタテの貝殻を使ったHOTAPAという洗剤があります。
殺菌効果もあるので食中毒の対策に効果的です。
重曹やお酢などに比べると高価ですが、野菜を洗う以外にまな板の殺菌もできる優れもの。
気になる方は、以下のリンクをチェックしてみてくださいね。
「HOTAPA」以外にもたくさん野菜用の洗剤がありますので、お気に入りの一品を探してみてくださいね。
50℃洗い
- お湯を沸かし、水とお湯を1:1で混ぜる(この時点で50~60℃)
- 温度計を使い、50℃前後になるまで水を足す
- 30秒程度さっと洗う
- キッチンペーパーなどで水気をよくふき取る
50℃洗いをすると、残留農薬などの付着物が落ちるだけでなく野菜が水分を吸収してみずみずしく美味しくなるといわれています。
熱すぎると効果が得られないので、温度管理は重要です。
洗った葉物野菜をすぐ使わない場合は、しっかりと水分をふきとらないとかえって野菜が傷んでしまうので注意しましょう。
洗うだけだと不安な方は加熱する
上記でいくつか洗い方を紹介しましたが、
本当に洗うだけでいいの?
と不安になる方もいらっしゃると思います。
そのような場合は、お湯で湯がくなどの加熱処理をしましょう。
75℃で1分以上加熱すると大腸菌などの細菌はほぼなくなります。
さっと湯がくことで、細菌と一緒に残留農薬やホコリなども落ちます。
小松菜やほうれん草は1分も湯がくと完全に火が通ってしまいますので、完全に生で葉物野菜を食べたい方はおすすめしません。
加熱時間を守り、適切に管理していくことが食中毒対策において重要になります。目安としては、大半の細菌を殺すことができる、中心温度が75℃以上で1分間以上の加熱を実施することです。
葉物野菜を洗う以外にも大切なポイント
いくつか野菜の洗い方をお伝えしましたが、洗う前後に大腸菌などの細菌を増殖させないことも大切です。
- 手をよく洗う
- まな板や包丁はキレイか確認する
- 冷蔵庫で保管する
基本的な事かもしれませんが、この3点をおこなうだけで細菌の増殖や野菜以外からの細菌付着がかなり防げます。
細菌の感染は野菜そのものよりも、周りから付着することが多いので気を付けたいですね。
また、細菌は低温だと動きが鈍くなるので、増殖させないためには冷蔵庫で保管しましょう。
冷蔵庫で冷やしても細菌は生きていますので、洗うことをお忘れなく。
葉物野菜の洗い方と合わせて、試してみてください。
まとめ
今回の記事では、「葉物野菜に残留農薬と大腸菌がついてる?生のまま食べたい方へ効果的な洗い方を解説」というテーマでお伝えしました。
葉物野菜についている残留農薬や大腸菌を落とすための丁寧な洗い方を紹介しましたが、いかがでしたか?
重曹や酢水、塩水で洗う方法はひと手間増えますが、かかる時間は水洗いとさほど変わりませんので、簡単に試すことができそうですよね。
もちろん葉物野菜に限らず、すべての野菜で試せますよ。
野菜を安心して食べるために、ぜひ自分に合った野菜の洗い方を探してみてください!
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