パイナップルってお好きですか?
甘くてちょっとすっぱくて、いろんな料理にちょこんといたりする、黄色いあの子です。
私も好きなフルーツの1つです。
見た目も色も味も香りも大好きなんです・・・が、実は食べるのにちょっと勇気がいりませんか?
パイナップル食べた後の水はなんで苦いんだろうo(T□T)o
— 瑛◆(*´◇`*)菱餅集めるじょ (@2121ei) October 26, 2009
そうなんです、苦いんですよね。
そして口の中でチクチクする、舌がしびれるようなあの感覚です。
痛いと感じる方も多いのではないでしょうか?
あの苦みもチクチクも、実はパイナップルに含まれているすごい酵素の働きによるものなんですよ!
- 食べた後の苦みの原因はなに?
- パイナップルを食べるとなぜ口の中が痛くなるの?
- 美味しくパイナップルを食べるには?
パイナップルの後味の秘密、口の中でおきている不思議について、また痛くならない方法など、ご紹介していきたいと思います。
Contents
パイナップルの後味は苦い?
パイナップルは食べた時、後味が苦いと感じることがよくありますよね。
パイナップルには、ブロメラインというたんぱく質を溶かす酵素が含まれています。
この酵素の働きによって苦みを感じているのです。
- 酵素が舌のたんぱく質を溶かすため、表面に出た粘膜が水などに過敏に反応してしまい、苦みとして感じてしまう。
- 一緒に食べた食品中にあるたんぱく質を酵素が分解すると、ペプチドという成分ができ、このペプチドがもつ強い苦みを感じてしまう。
パイナップルをヨーグルトに混ぜて食べたり、ミックスジュースなどにしたとき、こんなに苦かったっけ?と感じることはありませんか?
これはブロメラインがヨーグルトや牛乳に含まれるたんぱく質を分解し、混ぜた後30分くらいから、ペプチドというとても苦いアミノ酸に変わるためです。
ブロメラインの効果
ブロメラインは、苦みの元の成分なんだから、からだに悪いのでは?と思ってしまいそうですが、実はからだにいい成分なんですよ。
主な効果はこちらの2つです。
- 整腸作用
- 抗炎症作用
ブロメラインには、胃液の分泌を増やし、消化をサポートする働きがあります。
加えて、胃腸の炎症もおさえ、腸の中の悪い物質を分解してくれたりもします。
また他にも、けがによる痛みを和らげたり、花粉症などの鼻炎の症状を和らげてくれる効果も期待できます。
ブロメラインの弱点
いいこといっぱいのブロメラインですが、この酵素は熱に弱いという特性があります。
60度以上の熱を加えると、タンパク質を分解する効果がなくなってしまいます。
だから、熱処理されている缶詰や料理に入っているパイナップルは、苦みがないのですね。
また、若い未成熟のパイナップルほど酵素であふれているので、苦みが強くなります。
そしてパイナップルを加熱すると酵素の効果はなくなり、冷凍すると酵素の働きを一旦休止させることができます。
苦みを感じずに食べるには、成熟したパイナップルを使うか、パイナップルを少し加熱したり、冷凍したりして酵素の働きを弱めるのがコツのようです。
ブロメライン以外にも苦く感じる原因
パイナップル…甘い時と苦い時の差が激しい気がする。。。
— サラ (@sr_bluetears) October 31, 2009
確かにパイナップルは後味がすごく苦いときと、そうでないときがありますよね。
ブロメラインの影響以外にも苦く感じる原因がありますので、その理由と合わせてお伝えします。
原因 | 苦く感じる理由 |
お茶やコーヒーなどをたくさん飲む | タンニンの働きによるもの |
虫歯がある | 唾液に雑菌がまざるため |
唾液の分泌が減っている | ストレスなどから唾液の量が減り、口の中が乾燥してしまうため |
胆汁や胃酸が逆流している | 胃腸の調子が悪いと酸の成分が逆流し、口の中に入ってしまうため |
亜鉛が不足している | 味覚の異常によるもの |
パイナップルを食べた時に強く苦みを感じる場合は、無理せずに食べられる量にしておくのがいいかもしれませんね。
口の中が痛いと感じる理由
パイナップル食べたら口痛い、これと戦いながらも食べたくなるパイナップルは麻薬
— ちあっき~ (@chiaki1016s) May 29, 2018
そうなんですよね。
パイナップル缶や料理に入っているものは、痛くないのに・・・
あの痛みさえなければ・・・
変なプレッシャーを感じずにパイナップルを食べたいですよね。
パイナップルは苦みのほかにも、あの独特なチクチクした感覚がありますが、原因は一体何なのでしょう?
このチクチクの原因もまた、ブロメライン酵素が原因でした!
この酵素が、口の中、舌の上や頬の粘膜にあるタンパク質を溶かしていき、粘膜が表面に出てきます。
粘膜がパイナップルの酸味や刺激に敏感に反応して起こる痛み、これがあのチクチクの正体なのです。
唾液にタンパク質が含まれているため、パイナップルを食べた後は、唾液により粘膜はまたタンパク質でおおわれ、通常の状態に戻ります。
一度にたくさん食べると、分解されたたんぱく質が粘膜へ戻るスピードが遅くなり、粘膜へ与える刺激も強くなるため、食べ過ぎには注意が必要です。
苦くないパイナップルの食べ方
できるだけ苦くなく、口の中も痛くならないようにパイナップルを食べたい!
というときに、ぜひ参考にしていただきたい内容をご紹介します。
- 成熟したパイナップルを選ぶ
- パイナップルを加熱する
- パイナップルを冷凍する
成熟したパイナップルを選ぶ
パイナップルは収穫した後には追熟しないので、購入時にできるだけ成熟したものを選びましょう。
成熟度見極めポイント
- 葉が枯れずにピンとしているもの
- 葉の色が濃い緑色をしているもの
- 実の形がしもぶくれになっているもの
- 実の色が黄色くなっているもの
- 香りが甘く良いもの
パイナップルを加熱する
加熱処理をすると酸味が飛び、甘さがグンとアップします。
パイナップルの味を楽しむにはとてもいいのですが、酵素からの成分効果は期待できなくなるため、酢豚やステーキなどの味のアクセントとしてや、お肉を柔らかくする性質などをうまく活用して、食事やデザートにして取入れたいですね。
パイナップル缶や濃縮還元ジュースなどもすでに加熱処理されているため、こちらに含まれます。
パイナップルを冷凍する
冷凍することにより、酵素の働きを一時的に休止させます。
食べる時は常温に戻しますが、戻し過ぎるとパイナップルの味が流れ出てしまいますので、半解凍くらいの状態が一番いい状態になります。
酵素の効果も失わず、苦さは減るというベストな状態で食べることができます。
簡単な冷凍方法
- 一口大にパイナップルを一口大に切る
- 金属バットにオーブンシートを敷いて並べる
- ラップをして冷凍庫に入れる
- 冷凍出来たら保存袋へ移し冷凍庫で保管し、食べる30分くらい前に冷凍庫から出す
ただし、酵素の効果が休止していられる期間は、約1か月程度です。
冷凍したら計画的に食べましょう!
シャーベットとして楽しんだり、ヨーグルトやパフェなどの付け合わせなどにオススメの方法です。
まとめ
パイナップルを食べたときの苦みと痛みは、いずれもパイナップルに含まれている酵素が原因だということがわかりました。
パイナップルの酵素にはからだに良い成分が含まれているため、積極的に取入れたいですよね。
酵素と仲良くなるために、パイナップルに少し手を加えてあげれば、苦くも痛くもなく、美味しく食べられます!
南国生まれの甘さと酸っぱさをもった美味しい果物、苦さや痛さを克服してもっと気軽に普段の食生活に取入れていきたいですね!
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