忙しい朝、仕事に追われてまとまった食事時間が取れないとき、そんなときの強い味方が野菜ジュースではありませんか?
ダイエットの一環で野菜ジュースを毎日飲んでいる方もいらっしゃるのではないかと思います。
健康のために飲んでいるはずなのに、野菜ジュースを飲み過ぎるデメリットがあるなんて心配ですよね。
そこで、野菜ジュースを飲み過ぎることによるデメリットについて調べてみました。
Contents
野菜ジュースの飲みすぎで考えられるデメリット
野菜ジュースを飲みすぎるデメリットとして次のことが考えられます。
・糖質を摂りすぎてしまう可能性も
・柑皮症になる可能性がある
以下、詳しく見ていきましょう。
野菜ジュースの飲みすぎで糖質を摂りすぎちゃう?!
最近では、砂糖や食塩は不使用の野菜ジュースも当たり前になってきましたが、果物の甘さ(=果糖)で飲みやすくしているものも多いです。
つまり、砂糖不使用だからといって糖類がゼロというわけではありません。
この果糖が実はクセモノで、血液中のブドウ糖の量(=血糖値)が慢性的に増えると糖尿病になりますが、『糖尿病患者さんに果糖だけを実験的に摂取してもらった後の血糖値を測定した論文では、血糖値は確かに上昇しており、同等量のブドウ糖を摂取した時に比して39%の上昇度と報告されてい』るんです!
カゴメも『野菜由来とはいえ、糖類の摂り過ぎには注意が必要です。野菜飲料は1日1~2本を目安に、食事全体のバランスを考えてお召し上がりください。』と注意喚起しています。
参考:カゴメ株式会社「野菜ジュースのホント!ー野菜ジュースは糖分が高いの?」
糖尿病になるリスクを減らすためには、野菜ジュースの飲みすぎは控えた方が良さそうですね。
また、果糖のエネルギーは肝臓で中性脂肪に変わりやすく、高中性脂肪血症(=脂質異常症)や脂肪肝の原因にもなります。
内臓脂肪型肥満で、さらに高血圧・高血糖・脂質異常症のうち2つ異常が該当するとメタボリック・シンドロームと診断されますので、糖尿病と併せて注意が必要ですよ。
野菜ジュースの飲み過ぎによる柑皮症の可能性
野菜ジュースを飲みすぎると柑皮症(かんぴしょう)といって皮膚が黄色くなってくる可能性があります。
柑橘類やかぼちゃなどには黄色い色素(カロテノイド)が多く含まれ、皮膚の角質層、表皮、皮下脂肪層に沈着しやすく、症状が強い場合は全身の皮膚の色調が黄色くなるそうです。
黄疸とは違い、柑皮症は健康には害はないとされていますのでご安心ください。
とはいえ、顔色が悪く見えるのは少し残念ですよね。
野菜ジュースを飲みすぎて皮膚が黄味を帯びてきたと思われる場合には、少し飲む量を減らしてみてください。
原因となった食品の過剰摂取を中止すれば改善しますよ。
野菜ジュースの飲みすぎでビタミン過剰症になる危険性は?
ビタミン過剰症とは、特定のビタミンを過剰に摂取することによって起こる症状の総称で、ビタミン毒性とも言われます。
水溶性ビタミンは尿で排出されるので心配ありませんが、脂溶性ビタミンはからだの脂肪分に溶けて蓄積されることがあります。
「野菜一日これ一本」に含まれる栄養素の一つに、ビタミンEとビタミンKがありますが、これらのビタミンは脂溶性なんです。
脂溶性のビタミンだから問題かというわけではなく、適量であれば必要な栄養素の一つです。
ビタミンEについて、厚生労働省の日本人の食事摂取基準(2015年版)によると、成人男女の目安摂取量は一日6.0~7.0mg、耐容上限量は一日650~750mgとなっています。
「野菜一日これ一本」200ml/本で換算すると、一日270本を飲めば耐容上限に達しますが・・・飲めないですよね(-_-;)
野菜ジュースを飲みすぎてビタミン過剰症になる危険性というのはほぼなさそうです。
そもそも野菜ジュースで栄養は摂れるの?
野菜は、加熱処理をすることによって栄養素が壊れる、というのは最近よく耳にすることですが、野菜ジュースでは栄養を摂れないのでしょうか?
カゴメが出している「野菜一日これ一本」には、不足しがちな野菜の栄養素がかなり含まれている印象です。
画像引用:カゴメ株式会社「野菜ジュースのホント!ー野菜ジュースに野菜と同じ栄養はあるの?」
たしかに、加熱などの処理をしてジュースにすると失われる成分もありますが、逆に生の野菜から摂るよりも野菜ジュース等の加工品の方が吸収率が高くなる栄養素もあるのです。
ビタミンC | 食物繊維 | リコピン | β-カロテン | |
生の野菜 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
野菜ジュース | △ | △ | ◎ | ◎ |
野菜ジュースは補助的に飲むもの
栄養を手軽に摂ることができるなら、野菜ジュースを飲めば飲むほど健康になるのか、というとそうではありません。
あくまでも野菜ジュースは、「毎日の野菜摂取の補助」として飲むものです。
忙しくて偏りがちな食生活の中で、野菜ジュースを取り入れることによって、栄養バランスを整えるものであると理解して飲みましょう。
まとめ
野菜ジュースでも栄養は摂ることはできますが、大事なのはあくまでも食事バランス。
やむを得ずファーストフードで食事を済ませる場合には、プラス野菜ジュースで栄養バランスを補助しましょう。
何事も過ぎたるは及ばざるがごとし。
野菜ジュースを飲みすぎると、皮膚が黄色くなったり生活習慣病のリスクを負うことになったりするかもしれません。
野菜ジュースが健康補助飲料として機能するのも、適度な摂取だからこそ。
メーカーが推奨する一日1~2本を摂取目安として、健康的な食生活を持つことが大切ですよ。
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