ビルベリーとカシスって聞くと、お酒やジャムなどをイメージする人も多いのではないでしょうか。
たしかにそうなんですが・・・
どちらも「ポリフェノールが豊富」なので、目の健康にとってもいい果物なんです。
ビルベリーとカシスってなんだか似ているけど同じ仲間なの?
どちらの方が、目にいいポリフェノールが多いのかな?
そう、どちらも目に良いのはわかるけど・・・両方とも同じ栄養ってことはないですね。
そもそもビルベリーとカシスってどんな果物なのかわからない人も多いのでは?
そんないろいろ気になることを、ここで解決しちゃいましょう。
ということで・・・
ブルーベリーとカシスの違いや、それぞれに含まれている栄養の効能などをまとめていきます。
参考にしてくださいね。
Contents
ビルベリーとカシスはおなじベリーの仲間
ブルーベリーもカシスもベリー類の仲間なんです。
と言っても、植物学的にはふたつは別の種類!
それでは、ブルーベリーとカシスの違いを見ていきましょう。
ビルベリー | カシス | |
種類 |
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原産 | 北欧・北米・カナダの砂地 | ニュージーランド・北欧 |
別名 |
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実 |
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味 | 酸味 |
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収穫時期 |
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国内 | 関東地方 | 青森県 |
ビルベリーはツツジ科、カシスはスグリ科ということで、ふたつは違う植物ということがわかりますね。
そのほかに、国内で栽培されている地域が違います。
ビルベリーは比較的暖かい関東地方で栽培されていますが、カシスは寒さに強く青森県。
おなじベリー類でも違いがありますね。
それでは、ビルベリーのエピソードやカシスの豆知識などはどうなんでしょう。そんな気になる情報を見ていきます。
ビルベリーのエピソード
ビルベリーはヨーロピアンクランベリーの近縁種。
ヨーロッパから開拓者が苗木を持ち込み、1820年ニュージンランドで栽培したのが歴史の始まり。
ビルベリーの実の大きさは7mmくらい、果肉がとても柔らかくつぶれやすいんです。
それに加えて酸味が強いこともあって、昔からビルベリーは生で食べることはほとんどありませんでした。
どちらかというと、ジュースやジャムに加工され、食用や整腸剤として食べられてきたんですね。
第二次世界大戦の時にビルべりーのジャムを食べていたイギリス空軍のパイロットの話。
夜間や夜明けの攻撃の時でも、「物がハッキリ見えた!」との証言をきっかけにフランスやイタリアで機能性の研究が始まったのだとか。
それにより、ビルベリーに含まれるアントシアニンが目の働きを良くする効果があると判明したんだそう・・・
いつの時代も何がキッカケになって、発見があるのかわからないですね。
それではカシスは、どんな歴史があるのでしょう。
日本には「カシスの日」があった
カシスの栽培が始まったのは1571年、当時は万能薬として重宝されていたんです。
ポーランドが世界最大の産地。
収穫高は年間10万トン~14万5千トンで、世界全体の約半分を占めています。
一方で、日本国内での最大の産地は青森県青森市。
紫外線を多く浴びるこの時期に収穫されるカシスは、栄養が豊富!
その中でも、特にカシスポリフェノールが多く含まれているので、目の健康にとても効果的なんです。
そんなカシスの魅力を、もっと多くに人に関心を持ってもらいたいと日本カシス協会が2006年に「カシスの日」を制定しました。
カシスの日は二十四節気(にじゅうしせっき)の「大暑」に当たる7月23日。
- 「大暑」は夏を象徴すること
- この時期の紫外線を多く浴びて栄養価の高いカシスに生育するから
そんな理由もあって「大暑」がカシスの日と判定されたんですね。
カシスは、夏の暑い時期に収穫されるときが一番栄養価が高くなるのね。
カシスの日は、夏の暑さや収穫時期などが関係していたんです。
それでは、つぎにビルベリーとカシスの栄養についてみていきましょう。
ビルベリーとカシスのおもな栄養成分の比較
ビルベリーとカシスの可食部100gあたりの栄養成分について、比較してみましょう。
それぞれの栄誉成分については、ビルベリーはFoodoFy、カシスはUSDA Food Composition Databases (USDA食品組成データベース)より参照しています。
ビルベリー | カシス | |
たんぱく質 | 0.7g | 1.40g |
炭水化物 | 11.5g | 15.38g |
カルシウム | 15mg | 55mg |
鉄 | 0.8mg | 1.54mg |
リン | 9mg | 59mg |
マグネシウム | 7mg | 24mg |
カリウム | 103mg | 322mg |
ビタミンC | 44mg | 181mg |
カルシウム | 15mg | 55mg |
ビルベリーとカシスの栄養成分については、上の表を見ていただいてわかるように、いずれの栄養成分もカシスの方が上回っているのがわかります。
とくにカリウムはむくみを改善したり、ビタミンCはアンチエイジングに効果的!
そのほかには、色素成分であるポリフェノールの1種・アントシアニンも豊富なんです。
ビルベリーとカシスに含まれるポリフェノールって、同じ種類なのかな?
ポリフェノールと言ってもいろんな種類があるんです。
それではつぎに、それぞれに含まれているポリフェノールの成分の違いを見ていきましょう。
気になるビルベリーとカシスのポリフェノールを比較
ビルベリーとカシスには、ポリフェノールが豊富に含まれています。
それぞれ濃い紫の色素の元になっているポリフェノールは、アントシアニンン。
それぞれ眼精疲労の緩和など、目に関するさまざまな効果が注目されています。
ビルベリーのアントシアニンは目にいい!?
ブルーベリーに似ているビルベリーですが、さまざまな種類のアントシアニンや抗酸化物質のポリフェノールを多く含みます。
ビルべリーの実を乾燥させたり、葉を煎じたりすることで伝統的な治療に用いられてきました。
まずは、ビルベリーに含まれているアントシアニンの目に関する効果についてみていきましょう!
ビルーベリーが目に良いと言われていますが、なんでもいいわけではないんです。
目の効果が期待されているのは北欧産の野生種の1種類のみ。
真夏は百夜・真冬は氷点下数十度になる厳しい環境の中で育った北欧産の野生種ビルベリー。
アントシアニンの含有量が一般種の5倍と世界で最も高いんです。
ただ、目の疲れなどは数値化できないので、被験者のアンケートによるものです。
ただ、いまだにそのメカニズムが解明されていないので、不明な点も・・・
これから、人による臨床試験の結果でメカニズムも解明されていくんでしょうね。
詳しいビルベリーの効果・効能はこちらの記事をどうぞ!
カシスに含まれているアントシアニンは4種類
カシスに含まれているポリフェノールの大部分は「カシスアントシアニン」
カシスに含まれているアントシアニンは、ブルーベリーの約4倍、他のベリー類の中でもダントツ!
また、カシスアントシアニンは、ビルベリーよりも強い抗酸化力を持つデルフィニジン配糖体が多く含まれています。
カシス由来の天然フラボノイドで植物の色素のもと
- D3R(デルフィニジンー3-ルチノシド)
- D3G(デルフィニジン-3-グルコシド)
- C3R(シア二ジン-3-ルチノシド)
- C3G(シア二ジン-3-グルコシド)
その中でも、「D3G」と「C3R」はカシス特有の成分でビルベリーには含まれていないアントシアニン成分です。
この2種類のカシスアントシアニンは即効性と持続性があり、「ピントフリーズ現象」という眼精の疲労を改善する働きがあります。
血流を改善したり疲労回復にも効果的であることから、パソコンを使用した後の目や腰の疲れを軽減させることがわかっています。
カシスは、このほかにもビタミンやミネラルなどの栄養が豊富!
「ベリーの王様」と呼ばれているんです。
まとめ
ビルベリーとカシスはおなじベリーの仲間で、ポリフェノールも豊富!
どちらも目にいいアントシアニンが含まれています。
とくにカシスには、ビルベリーやほかのベリー類には含まれていない種類のカシスアントシアニンもたくさん。
カシスアントニアシンは即効性と持続性があり、血流改善や疲労回復にも効果的。
ビルベリーとカシスに含まれているアントシアニンの種類は違いますが、タッグを組めば目の健康に最高の組合せ。
ビルベリーとカシスに含まれているポリフェノールは、それぞれ違う働きがあるんですね。
お互いを合わせるとベストな組み合わせになるってスゴイ!
現代の生活の中では、パソコンやテレビゲームなどで目を酷使してしまいがち。
日頃から、ビルベリーとカシスの栄養をジュースやジャムなどでうまく摂り入れて、目をいたわってあげましょう。
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