春菊とよもぎって並べて置かれても見分けがつかないくらい、そっくりですよね。
さて、ここで問題です!
上の写真はどっちが「春菊」で、どっちが「よもぎ」でしょう~☆
答えは左が「春菊」右が「よもぎ」でした!
春菊とよもぎを見分ける一番の方法は、葉っぱを見るとすぐ分かります。
葉のうらが白いのが「よもぎ」葉のうらも表も緑なのが「春菊」です。
「春菊」と「よもぎ」の気になること、って色々ありますよね。
そこで、ここでは次のことについて書いていきたいと思います。
- 春菊とよもぎのちがいは、原産地と旬の時期!
- ふたつとも、栄養豊富な優秀野菜!
- かんたんおいしい料理をご紹介!
比較表も挟みながら、分かりやすくお伝えしていきます。
Contents
春菊とよもぎ、どう違うの?
まずは春菊とよもぎの特徴を表で比較してみました。
春菊 | よもぎ | |
原産地 | 地中海沿岸 | 北アジア |
分類 | キク科のシュンギク属 | キク科のヨモギ属 |
旬の時期 | 11月~2月 | 3月~5月 |
特徴 | 「食べるかぜ薬」と言われるほど免疫力をあげる栄養をたくさんふくんでいる。 | 野草の中でも特に栄養豊富で「和製のハーブ」「ハーブの女王」と言われている。 |
なるほど~。
同じキク科の植物だから見た目がそっくりなんですね。
でも原産地も旬の時期も、比べてみるとぜんぜん違いますね。
春菊は「食べるかぜ薬」、よもぎは「ハーブの女王」と呼ばれるほど栄養が豊富。
一体どんな栄養がふくまれているんでしょうね。
知りたい!春菊とよもぎにふくまれる栄養素
そこで春菊とよもぎ、それぞれ100gあたり(可食部)の栄養素の含有率を文部科学省の食品成分データベースで調べてみました。
春菊(葉・生) | よもぎ(葉・生) | |
エネルギー | 22kcal | 46kcal |
カルシウム | 120mg | 180mg |
カリウム | 460mg | 890mg |
マグネシウム | 26mg | 29mg |
鉄 | 1.7mg | 4.3mg |
βカロテン | 4500μg | 5300μg |
ビタミンC | 19mg | 35mg |
ビタミンK | 250μg | 340μg |
ビタミンE | 1.7mg | 3.2mg |
葉酸 | 190μg | 190μg |
食物繊維 | 3.2g | 7.8g |
βカロテンの量がものすごく多いですね!
緑黄色野菜の中でも栄養価が高いとされているほうれん草にふくまれる4200μgより、さらに多い事になります。
春菊とよもぎにふくまれる栄養素のパワー
ふくまれている栄養素が分かったら、今度はその栄養素が体の中でどんなはたらきをするのか、気になりますよね。
結論、こんな効果・効能が期待できます。
免疫力を高める | βカロテンとビタミンCが皮膚や粘膜を保護し、丈夫にしてくれます。 |
アンチエイジング | βカロテンとビタミンCとEにある抗酸化作用が、お肌を様々なトラブルから守ってくれます。 |
デトックス作用 | カリウムには利尿作用があり、老廃物を排出して新陳代謝を高めてくれます。それに合わせ、葉緑素の成分が血液を造りきれいにしてくれるので血液循環がよくなり、有害物質を排除してくれるので、デトックス効果が期待できます。 |
腸内環境の改善 | 食物繊維が腸内にたまった有害物質などを排出してくれます。 |
骨や歯を強くする | カルシウムやマグネシウム、ビタミンKには、丈夫な骨や歯を丈夫にする働きがあります。 |
冷え性・体質改善 | ビタミンEとビタミンKが血液の循環をよくしたり、健康を維持してくれます。また鉄と、鉄を吸収しやすくするビタミンCが、貧血予防に役立ちます。 |
それ以外にも、ビタミンKは血液凝固や止血作用もあるんです。
私が小さい頃、母が料理をしていて包丁で手を深く切った時がありました。
そしたら母は外に出るとよもぎを摘み、包丁で刻んでガーゼにつつみモミモミ。
それを指に巻いて病院に行ったのを覚えています。
私はまだ小さくて、そんなので血が止まるのだろうかと思ったのですが、こんな作用があったんですね。
納得です(^▽^)
さらに、葉酸も多くふくまれているので、妊婦さんには嬉しいお野菜ですね!
春菊だけのおはなし
よもぎに比べると、ふくまれる栄養素の量が少ない春菊。
でも、春菊にふくまれるカルシウムは他の野菜と違い、加熱しても減りません。
また、春菊の苦味は茎よりも葉に多くふくまれています。
そして加熱時間が長くなればなるほど、苦味が増します。
苦味が苦手なかたは、生か10秒程度の短時間加熱がおすすめです。
春菊は独特な香りも特徴的。
この匂いがダメな方も多いのではないでしょうか。
実を言うと、私もその1人です(〃´∪`〃)ゞ
この香りの正体は「αピネン」と「ペリルアルデヒド」という成分。
αピネンはひのきにも含まれる成分で、リラックス効果があるそうです。
そしてペリルアルデヒドはシソと同じ成分の香りで防腐作用があるとか。
この2つの香りは副交感神経を優位にしてくれ、体をリラックスさせてくれると共に、胃腸の消化を活発にしてくれる働きもあるそうです。
βカロチンにも胃腸の粘膜を保護してくれる役割があるので、胃腸をや休めたい時に食べたい食材ですね。
よもぎだけのおはなし
よもぎや春菊など、みどりの野菜のみどり色の素になっているのが「みどりの血液」と呼ばれる葉緑素(クロロフィル)です。
よもぎに含まれる葉緑素は他の植物に比べて良質で強く、体内に摂り入れやすいのだそうです。
血液をさらさらにして血液の循環をよくするため血行がよくなって、冷え性・貧血の予防・新陳代謝促進などの働きがあるとされています。
さらに、コレステロール値を下げる効果も。
そして豊富にふくまれる鉄分が葉緑素との相乗効果で、造血作用を促進します。
またよもぎにはアロマ効果も期待できるらしいですよ!
香り成分はユーカリプトールとも呼ばれる成分で、口臭を抑えたり、リラックスさせてくれる働きがあります。
そのほか、白血病細胞をやっつける作用や、副鼻腔炎の治療に効果があるようです。
それからお灸に用いられたり、漢方の生薬としても使われているんですね。
おうちで出来る簡単よもぎ活用法として、よもぎ風呂もありますよ!
お風呂にいれる事により、よもぎの効果を外側からも摂り入れる事が出来ます。
乾燥させた葉を市販のお茶パックにいれ、お風呂にいれるだけ。
よもぎの季節(3~5月)に試してみるのもいいかもしれませんね。
簡単おいしい!春菊とよもぎを使った料理
切って焼いて混ぜるだけでおいしく出来る、簡単料理をご紹介します!
焼肉のたれで簡単!春菊と豚肉の炒め物
春菊はビタミンCを含む食材や、肉や魚介類などのたんぱく質と一緒にとる事で、鉄の吸収率がアップします。
用意するもの
- 豚バラうすぎり肉
- 春菊
- もやし
- 焼肉のたれ
春菊は茎と葉で火の通り具合が違うので、わけて切ります。
たべやすく切った豚バラうすぎり肉をフライパンで熱し、生感がなくなった所で春菊の茎を投入。
茎が豚バラ肉の脂と馴染んだかな、という頃に葉を入れます。
葉を入れたら軽く混ぜ合わせ、次にもやしを入れ、混ぜ合わせたら焼き肉のたれを回し入れてください。
焼肉のたれがまんべんなく具材とからんだら出来上がり☆
豚バラ肉と焼肉のたれの相性ってバツグンですよね!
そこに春菊の苦味がアクセントになっていて、おいしいです。
もやしのシャキシャキした食感も楽しめます。
よもぎ粉で簡単!よもぎ料理いろいろ
よもぎは春菊と違って、スーパーでみかける事はありません。
食用とされるのは若い芽のみで、採れるのは3月~5月の期間のみ。
しかも傷みやすいため、出回っていないようです。
じゃぁ、食べたい時はどうしたらいいの?
実は、よもぎを乾燥させて粉にした「よもぎ粉」があるんです。
画像引用:amazon
これなら年中いつでも手に入るし、粉末なので調理も簡単!
おすすめです(^^♪
よもぎ粉に牛乳を入れて混ぜれば、よもぎラテのできあがり!
ホットでもアイスでも楽しめます。
お好みでシロップを入れて甘くしてもいいですね。
バニラアイスやご飯にかけても、手軽によもぎ効果を手に入れられます☆
食物アレルギーに注意!
春菊もよもぎもキク科の植物。
比較的アレルギーは少ないと言われていますが、まれに出る事もあります。
手足や身体のじんましん、目のかゆみや充血、のどの痛みや腫れなどの症状がでたら、すぐに医療機関を受診しましょう。
まとめ
春菊とよもぎについていろいろと紹介させていただきましたが、いがかでしたか?
私は春菊の香りが苦手で避けていた所がありましたが、その香りにも効果があったのを知ってびっくりしました。
最近はよもぎの姿もあまりみかけなくなりましたね。
春にありそうな場所を通ったら、よもぎを摘んでよもぎ風呂も試してみようかな、と思っています。
春菊とよもぎが、より身近に感じてもらえたらうれしいです。
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