日本の食卓にはお馴染みの食材、ごぼう。
でも、外国人からはただの「木の根っこ」としか見えていないという事はご存知でしたか?
・・・そうなんです。
海外では、ごぼうはほとんど食材としては用いられていなかったんです!
私たち日本人が当たり前に食材として使っているごぼうが、外国人からまさかそんな目で見られていたなんて、驚きですですね。
そんなごぼうですが、最近では少しずつ変わってきているようなんです。
どんな風に変わってきているのでしょうか?
今回はごぼうの海外と日本との違いについて、また外国人のごぼうへの認識の変化についてお伝えしていきますね。
こんなに違う!ということがおわかりいただけると思いますよ。
ではまいります!
Contents
ごぼうの海外での利用方法は?
繰り返しですが、ごぼうは海外では「木の根っこ」にしか見えないんだそうです。
「日本人は木の根っこを食べている」と驚かれているとか・・・
たしかに見た目は木の根っこにしか見えないのもわかります。
でもごぼうが食材として好まれないのは、ごぼう独特の苦みや香りも原因としてあるようです。
その苦みや香りがとても美味しいのに・・・なんて思ってしまいませんか?
とくに”きんぴらごぼう”なんてとっても美味しいですよね!
とはいえ、海外ではごぼうをまったく使わない、というわけではないようです。
食材としてではなく、別の使い道をしているんですね。
例えば中国では、漢方薬として。
また欧米では薬用ハーブとして利用されています。
ハーブティーとして「バードッグ」という名前で売られていて、日本でも販売していましたよ。
ハーブ専門店で「バードッグ」というハーブがあったら、それはごぼうの事です!
このように、漢方薬やハーブとしての利用しかしていない外国人から見れば、ごぼうを食材として用いる日本の料理に驚くのもわかる気がしてきました。
”きんぴらごぼう”のごぼうが、なんだか小枝に思えてくるのは私だけでしょうか?
戦時中に起こったごぼうに関する「ざんねん」な誤解
そんな食文化の違いが生んだ残念な話が残っていました。
ゴボウにまつわる食文化の違いがもたらした悲劇的な逸話として、「戦時中、外国人捕虜にゴボウを与えたところ、木の根を食べさせられたと誤解され、戦後にBC級戦犯として虐待の罪で処罰された」というものがある。
引用:Wikipedia
昔の話とはいえ海外と日本では、ごぼうに対する認識の違いがこんなにあったんですね。
日本食ブームで変わったごぼうの海外からの見方
そんな海外でのごぼうのイメージが最近では少しづつ変わってきているようなんです。
そのきっかけとなったのが、アメリカ政府が発表したマクガバンレポートというもの。
医療費削減のためのプロジェクトなのですが、莫大な医療費を減らすために、食生活の見直しをして、健康な体を作ることが必要と考えたんですね。
そして、そのための健康的な食事がまさに昔の日本の和食そのものだったんです!
和食って野菜や魚中心の献立になっていて、油をあまり使わないですよね。
四季折々の旬の食材を使う、つまり食材が一番美味しいときに使うというのも和食の特徴です。
そして旬の食材を使うということは、一番栄養価が高いときに摂取できるというメリットもありますね。
こうして、美味しいだけではなく、栄養価の面でも体に良い和食が健康食として、アメリカで広まっていきました。
また、2013年にユネスコ無形文化遺産に登録されたことも後押しとなっています。
そんな和食への関心が高まったことから、ごぼうの食材としての利用も自然と受け入れられていったのではないでしょうか。
そして今ではアメリカの女性のこんな声も!
「きんぴらごぼうは自分で作るのも簡単だから好きです!私が住んでいたアメリカの地域ではごぼうが手に入りにくかったから、日本に来て覚えた料理なの。たくさん作って、冷蔵庫に作り置きしておきます」(30代/女性/アメリカ)
なんだ嬉しくなりますね。
外国人にとって和食は最高のおもてなし
話は変わりますが、2020年には東京でオリンピックがありますね。
農林水産省がオリンピックに向けて、こんな取り組みをしています。
訪日外国人に日本の素晴らしさを体感出来るようにするための強化の一つとして、日本食での「おもてなし」をしていくとのこと。
内容として、国産・地域食材を積極的に使用している飲食店の紹介や国際空港等での日本食の魅力のアピールを強化するなどがあげられています。
この機会により多くの外国人にごぼうの食材としてのおいしさを知ってもらい、木の根っこという見方を変えてもらいたいですね。
まとめ
今回はゴボウの海外と日本との使い方の違いについて書いてきましたが、いかがでしょうか?
食文化の違いがこんなにもあったという事がおわかりいただけたら、嬉しいです。
外国の方には、「木の根っこ感」をぜひ改めてもらいたいですね。
健康に良い日本食が海外でもっと広まることを願っています。
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